ただいま準備中です。
上腕二頭筋長頭腱炎
スポーツ外傷の他に、日常のちょっとした動作の繰り返しでなってしまうケースも多いので注意です
- 腕の前側の付け根がいつまで経っても治らない方
- 四十肩・五十肩との鑑別がつかない方
- 手のひらを上にして物を持とうとすると腕の前側のつけ根が痛い方
- 肘を突くと腕の前側の付け根が痛む方
- なかなか痛みが取れなくてお悩みの方・運動してる方はどんなトレーニングはO.K.なのか知りたい方
上腕二頭筋長頭腱炎とはどの様になっているのか? セルフケアや治すためには知っておきましょう!
「上腕二頭筋」とはいわゆる「力こぶ」と言われている筋肉です。
「力こぶ」は意外にもこの様な作りになってます。
図を見ると分かると思うのですが、この「大転子と小転子」と言われる部分で滑車の様に引っかかって「肩甲骨」にくっついています。
この間の部分は「結節間溝」と言われます
この滑車の様に引っかかっている部分がこすれてこすれて・・・炎症が起きます(組織が壊される)
強い力で壊される事よりも、日常の繰り返しの小さな動作で壊されるケースの方が圧倒的に多いです。
なので、「何か知らないけれど、いつの間にか痛くなった」と訴えて来院する患者さんがほとんどです。
写真で見ると、この部分が痛いのが特徴です。
自分で出来る「上腕二頭筋長頭腱炎」のチェック方法
◆ スピードテスト ◆
1.手のひらを上にして肘を伸ばします。
2.その手に上から軽く負荷を与えながら腕を上げていきます。
3.前の項目の写真に上記された腕の付け根部分に痛みが走ったらこのテストは陽性。つまり上腕二頭筋長頭腱炎です。
◆ ヤーガーソンテスト ◆
注意・これは少しコツがいります。
1.肘を90°に曲げます。
2.その曲げた肘に軽く抵抗を加えます。
3.そのまま前腕を外側に捻ります
4.この時に前の項目で上記されている腕の前側の付け根が痛くなったらこのテストは陽性。 つまり上腕二頭筋長頭腱炎です。
さらに上腕二頭筋長頭腱を指で触ってみましょう。 痛みが走るのを確認してみて下さい。
この状態が多い人が「上腕二頭筋長頭腱炎」になりやすいです
◆ プライベート・仕事を問わず日常動作で知らずのうちにずっと上腕二頭筋(力こぶの筋肉)を使ってる人
・ 肘をひじ掛けに乗せて運転をするドライバーさん
・ プライベートで肘を突いてリラックスしてる方
・ PC作業で肘や片腕に体重を乗せ気味な方
・ ネジを回す様な動作が多い工場の作業の人
・ 肩にバッグをかけて肘で取っ手の部分を持ち歩いている方(取っ手の上の方を持ってる方や、取っ手を持ってる状態で軽く外側に引っ張る様に持ってるクセがある方が多いです)
運動編
・ トレーニングメニューの項目が上腕二頭筋の負担が多めになってしまってる人
・ テニスのサーブの練習が多い方やバットにボールがインパクトするような競技が多い方
・ トレーニングし始めの方で、前方・サイドのクランチが多い方(筋力がないため、体幹ではなく肘の方に力がかかってしまうため痛めやすい)
いずれの動作も実は常に力こぶに力が入ってます。 トレーニングは分かるとしても、その他の項目は結構意外に思われた方も多いのではないでしょうか?
仕事でネジを回す方はなるべく工具を使う様にして、その他の方はこの動作をしないように心がけましょう。
日常動作なので無意識下で行ってしまってる場合が多いです。 みなさんもチェックしてみましょう。
これをしてはいけません! 症状が長引いている傾向の人
◆ 患部をグリグリと揉んでんでしまっている人 ◆
上腕二頭筋長頭腱炎は「組織が壊されている状態」です。
もしあなたがカッターで腕を切ってしまった場合(組織を壊してしまった)、その部分を揉んだりしますか??
・・・当然しないですよね(笑) だって出血してしまったり、また痛くなってしまう可能性がありますからね。 まったくそれと同じ事です!
意外なるもこれも多いので注意です。 長引いてる方は・・・どうでしょう?ご自身でチェックをお願いします。
うんちくとして、四十肩・五十肩なども同様の事が多いです。
◆ なかなか動作の改善が出来ていない人 ◆
「これくらいだから大丈夫だろう」と思っている方は多いです。
確かに軽い力ではあるのですが、その状態が日常的になって繰り返し力こぶに負担がいってしまい、結果的に壊されてしまっているのです。
繰り返しの動作で壊されてしまってる為、組織がすっかり血行が悪くなって回復が遅くなってしまってます。
これもなかなか治らない原因になってしまってるので、やはり注意して一連の負担をかける動作をしないようにしましょう!
四十肩・五十肩との簡易的な区別の仕方
◆ 夜中や明け方の目が覚める様な急な痛み(夜間痛と言います) ◆
✖ 上腕二頭筋長頭腱炎
〇 四十肩・五十肩
◆ 腕をあげた時の痛み ◆
✖ 上腕二頭筋長頭腱炎 (手のひらを上に向けて抵抗する場合のみ痛い)
〇 四十肩・五十肩
◆ 患部の圧痛(押すと痛い) ◆
〇 上腕二頭筋長頭腱炎
〇 四十肩・五十肩
◆ 腕を背中に回した時の痛み ◆
✖ 上腕二頭筋長頭腱炎
〇 四十肩・五十肩
◆ レントゲンの画像 ◆
✖ 上腕二頭筋長頭腱炎 特に何も映らない
△ 四十肩・五十肩 初期は何も映らないが、中期以降になると石灰沈着が見られる
◆ 原因があるかないか ◆
〇 上腕二頭筋長頭腱炎 無意識下のために気づかないことが多いが、しっかりとした原因がある(原因については上記の項目をチェック)
✖ 四十肩・五十肩 特に原因が無くてもある日突然痛みが走るケースがよくある
いかがでしょうか? ご自身の簡易的なチェックとしてお役立て下さい。
トレーニングをしている方はこの動作は気をつけましょう
・ テニスのサーブ練習が多い方
・ テニスや野球などバットやラケット等にボールがインパクトする練習がかなり多くなってしまってる方
・ 前方・サイドのクランチをやり始めてまだ日が浅い方(いずれも肘を突く動作で、筋力が少ないため負担がかかりやすい)
・ 野球をしている小学生など10代前半で身体がまだ成長過程なのに投球数が多い競技の方
・ 上腕二頭筋に負担がかかるトレーニングメニューが多い方(例・・ダンベル・カール プリーチャー・カール)
いずれも回数やその日によってのトレーニングメニューをしっかりと組みましょう!
漠然と回数をやってはいけません!
逆にこれ以外の動作は運動はO.K.になります。
その他の部分のパワーUPを図るという考えでトレーニングをしましょう。
実際多くのスポーツは上腕二頭筋部分よりも背中や足、そして体幹のトレーニングの方が大切になってます。
セルフケアのやり方
1.なによりも使わないようにする事や動作を心がけましょう!
治そうとしてるのに結果的に壊してしまってる。 この改善こそが1番大切です。
これが1番の薬かもしれませんね!(笑)
やはり無意識下のうちに使ってしまってる・グリグリ揉んでしまってる。 これが多いですね。
2.ストレッチをこまめにしましょう
仕事などでどうしても使ってしまってる方はこちらの方もかなり意識しましょう。
写真の様に壁に手を突いて伸ばしましょう。 ポイントは肘を伸ばして親指は上を向かせてストレッチしましょう。
☆ 壁が無い場合は下のイラストの様に
1.軽く前かがみになります
2.痛めてる方の腕を後ろに上げます(イラストは両方上げてますが片方で良いです)
3.腕を内側に捻ります
この手順で上腕二頭筋が伸ばされるのが実感出来ると思います。
3.よく温めましょう
「温める=血液の中の栄養素と壊されている組織を交換する」 という事です。
お風呂や寒い時期には「使い捨てカイロ」などでよく温めましょう。
痛い患部はマッサージは禁止ですが、患部の周囲はマッサージはO.K.です。
当院「霞ケ関片野治療院」の施術と治癒までのおおよその期間
当院ではまずは何よりも「何が原因でなってしまってるか」をしっかりと問診します。
やはりどんな施術をしても「壊してしまってる原因が分かってないと、いつまで経っても治っては治療・治っては治療の堂々巡り」になってしまうからです。
その後にどうやって使った方が良いかを話し合います。トレーニングや運動の最中に痛めてしまった人は患部を使わない様に出来るトレーニング法となどを話し合います。
その後に
・ 痛みが強い方は「ハイボルテージ療法」で痛みを和らげます。
・ MCR(マイクロカレント療法)で深部の組織を長時間血行が良い状態にします。
・ その後に患部のストレッチや筋膜をリリースします。
◆ 通院期間は
原因がお仕事によるものでないのなら約2週間
原因がお仕事のいつもの負荷によってなっているのもならば1か月くらい
などがが目安になってます。