ただいま準備中です。
ばね指・弾発指 初期症状の見分け方とセルフケア
なってしまうとなかなか治らないばね指ですが、初期症状を知っておくのが一番治しやすいです。
- 特に朝に指の「引っかかり」現象が起きやすい方
- 指を動かすと指の付け根の方に痛みが走る方
- ばね指に何度もなってしまって困ってる方
- 自分でのセルフケアを知りたい方
- 初期症状を知り、予防法を知りたい方
まずは中の構造はこうなってます。 セルフケアの為には少し知っておくと良いですよ!
我々の指は滑らかに動きます。 その助けとなっている部分がこの写真にある「腱鞘・けんしょう」という部分です。
形はマカロニの様に筒状です。その中を指を引っ張る「屈筋」という筋肉が通っています。
「腱鞘」の役割はこの「屈筋の動きを滑らかにする」のが働きです。
筒状なために屈筋自体がブレて動かない様にしたり、この中にはさらにパラテノンというヌルヌルする体液を出して滑りやすくしたりして様々な形態でサポートしてくれています。
改めて人の身体って上手いこと出来てますよね。
そして「ばね指・弾発指」はこの様に起こってきます。
このマカロニ状の「腱鞘・けんしょう」が繰り返し繰り返しこすれると・・・この屈筋の部分か腱鞘の部分が壊されて炎症が起こってきます。
例えるなら自分の手をずっと強くこすってると・・・皮膚がこすれすぎて皮膚炎になりますよね。
強くこすらずとも日々の生活の中で「繰り返し」の動作で少しずつ少しずつ壊されてきて・・・炎症が起こります。
炎症が起こると
1.「屈筋の線維化が進んで厚くなってきて太くなる」
2.「腱鞘の線維化が進んで厚くなってきて穴が狭くなってくる」
という事態が起こってきます。
そうすると写真の様に太い部分がひっかかって・・・その部分が筒状の腱鞘部分を過ぎるとパッと伸びて「ばね現象」が起こるわけです。
症状の進行度にもよりますが、ばね現象が起こった時に痛みを感じる方もいます。
※ 引っかかりがあっても伸ばすときにあまり痛みを感じない方もいます。
なりやすい傾向の人
1.手をよく使う方
指を細かく使う職業の方が多いです。 例としては
・ PC作業
・ 工具などを使う傾向の方
・ ペンを持って書き物をする方
・ レジ打ちの勤務など物をつかむ傾向の方
・ 料理人さん(包丁など)
・ スマートフォンの使用時間が長い傾向の方
包丁などを持つ料理人さんなどはイメージがつきやすいでしょうが、スマートフォンなどは意外に思われた方も多いのではないでしょうか。
この様に「強い力で使ってなくても繰り返しの力を使う方」が多いのです。
2.体質的な部分もあります
繰り返しの刺激で組織が壊されやすい方がいます。(炎症を起こしやすい方という事)
例を挙げるなら、テープなどを皮膚に貼っているとすぐにかゆくなる方とそうでもない方といらっしゃると思います。
この様に人によって「ある特定の刺激に弱い方」がいます。
繰り返しばね指(弾発指)になる方は、この様に「自分がなりやすい体質なのかもしれない」という事を自覚してセルフケアに努めたり、日々の使い方を工夫してみましょう。
悪化させてしまう行為 無意識化でやってしまってる行為と実際は良くない行為
1. 患部をグリグリとマッサージしてる方
かなりの方がいます。 ばね指・弾発指になっている部分は「組織が壊されている状態」です。
つまり患部をいつも揉んでいると身体が治そうとしているのを邪魔してしまうのです。
例えるなら擦り傷などは同じ様に「組織が壊されて炎症を起こしている」状態です。
この時あなたは患部をマッサージするでしょうか?? ・・・しませんよね。なぜなら「傷口が広がってしまうのを恐れるため」だと思います。
同じ様にばね指・弾発指も「患部をマッサージすると身体が組織を治そうとするのを邪魔してしまいます。」
血行を良くしたり温めるというのなら、患部より少し離れた部分をマッサージすると良いでしょう。
2.気になってついつい動かしてしまう方
これもなかなか治らない傾向の方によくある行為です。
痛いし、不快な症状だから気になって指をぐるぐる動かしてしまう心境になってしまうのは分かるのですが・・・その行為が「組織を繰り返し動かして損傷させてしまってます」
例・・・手をグーパーを繰り返してしまう・指をグリグリと回してしまう、等。
ついついうっかり無意識化のうちにやってしまう方がいるので十分に気をつけましょう!
セルフケア・予防法のやり方 気を付けるべきこと
1.まずは仕事の範囲で工夫して使ってみましょう
出来る範囲で構いません・・・ずっとつまんでる状況ならそ物自体を降ろしたり、下から持ったり・工具や道具を活用したりして指の負担を減らしてしまいましょう。
PC作業などは逆に一定の動作しかないので工夫して使える場面が少ないと思います・・こればかりはしょうがないです。
この時は仕事の合間にこれをしましょう↓↓↓↓
2.指を軽くで良いから大きくストレッチして伸ばしましょう
この行為が良い部分が2つあります
☆ 血行が良くなる=血液の中の栄養素と壊された組織が交換される。
☆ 線維化してしまった屈筋・腱鞘部分を柔軟にさせる
というものがあります。
痛みの原因の1つに「組織が線維化して(硬くなって)伸ばされると痛い」というものがあります。
この2つに効能が期待出来ます。
このセルフケアのやり方はそのまま「ばね指・弾発指の予防法」になってます。
強度としては軽くゆっくりと気持ちの良い範囲が望ましいでしょう。
10秒を2回ずつで良いですし1日に何回やっても大丈夫です。
※ ↑→上の写真は人差し指~小指のストレッチで、下の写真は親指の場合のストレッチです ※
特に繰り返しなってしまう体質の方はこまめにやってあげるようにしましょう!
初期症状の見分け方
これを読んでる方は「もしかして自分も・・・?」と感じたり、繰り返しばね指・弾発指を経験してる方は「ほかの指もなっているんじゃないのかな・・?」と思っている方もいるでしょう。
簡単な自己診断としてはこの写真の部分に圧痛(押されると痛い)があります。
これは先ほど載せました「腱鞘・けんしょう」部分の写真です。
ちょっとこの部分を押してみましょう・・・
痛みやしこりがあって、それが2週間以上続いてる様なら「ばね指・弾発指の初期症状」の疑いが充分あります。
初期症状は動かしても痛み・引っかかりはありません。
しかし軽くでも「炎症」が起こってると炎症の5兆候の1つでもある痛みは必ずあります。
こまめにチェックしておくと良いでしょう。
こうなってしまったら・・・オペの方が復帰が早いと思います
オペを視野に入れるおおまかな基準としては
「指を自分で曲たはいいが、自力で指を伸ばせなくなって激しい痛みがある時」です。
確かにこの様な場合でも当院でも時間をかければゆっくりですがキレイに治ってはいきます・・・しかしここまで症状が進んでしまったら治すのに2か月~数ヶ月はかかってしまう事が予想されます。
その点オペですと、入院せずに1週間ほどで抜糸。その後に軽くリハビリで終わってしまいます。
抜糸すれば、もうそのころには痛みはなくなってしまいます。
「必ずオペをしなくてはならない」ではなく「ここまで症状が進んでしまったらオペをした方が早期に状態が良くなる」という事です。
患者さんの中には「一刻でも早く治して仕事などを何とかしたい!」と思ってる方こそオペの方が合ってるかもしれません。
もちろん患者さんの中にはオペを嫌がる方もいらっしゃるので、「こんな感じなんだな」と参考までに覚えておくと良いかと思います。
当院ではその時は「オペの方面で考えるとこの様になりますけど、いかがしますか」と患者さんに聴くようにアドバイスしています。 その後ご希望の方に転院届を出すようにしてます。
当院「霞ケ関片野治療院」では水に濡れても大丈夫な固定もあります。
当院「霞ケ関片野治療院」では患者さんの生活環境によって・希望によっては固定装具も作成しています。
この装具は患者さんの生活環境に合わせてその場でその人専用の装具を作ります。
この装具の特徴は「水・お湯洗いが出来る」ものです。 なるべくその人の最低限度の範囲を固定するように問診を進めながら作成します。
その他にもマイクロカレント療法やレーザー光線などの施術、運動療法などで硬くなってしまった組織に柔軟性を持たせる様に施術を行ってます。
最後に・・・お互い協力しあってこそ治療です! 私も頑張ります!お互い協力しあっていきましょう!
なかなか治らない方のケースとしてもう1つあります・・・
使ってしまうのをどうしてもやめられない方です。これは仕事でどうしても使ってしまう方は除きます。
ここにあてはまる方は「アドバイスは分かってるんだけど、面倒くさくて工夫して使うのやらないなぁ」という方です。
どんな「治療」も施術側と患者さんが協力しあわないと治っていきません。特に慢性疾患ならなおさらです。
例えば内科疾患なら先生が注射したりするのに対して、患者さん側はお薬を飲んだりするでしょう。
整形外科的疾患はなかなかこの患者さん側からの協力が得られにくいことが多いのが現状です。
私も頑張ります・・・
ここに書いてあるアドバイスは私からの「処方箋」だと思ってしっかり守って(服用して)いきましょう!