みなさんこんにちは。片野ですm(. .)m
今回は四十肩・五十肩で本人の事情により、来院時はほとんど腕が上がらなかった方が全快した例を挙げてみようと思います。 そこまでの経緯が心当たりがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
年齢・50代 女性
職業・デスクワーク
来院までの経緯
約2年程前に明け方の突然の肩の痛みで目が覚め整形外科を受診。(急性期の石灰沈着性肩関節周囲炎)ステロイド剤を打ってもらいながら約2~3週間通院。
あまりに激しい痛み・不快感だったので、3週後に医師から「こうやって動かしなさい」と指導されるも怖くてそのまま放置。(その整形外科はリハビリ運動療法はやっていなかった)
そのまま2年をかけて徐々に肩の可動範囲が狭まってきて、いよいよ不自由さを感じ来院。
初見では肩の可動範囲が前方に45°・側方に30°・後方はお尻のほっぺにしか手が回らず。
夜中の痛み・圧痛はなくなっているものの、とにかく可動範囲が狭まい!それにちょっとでも動かそうとすると怖がって・痛がって動かそうとする意志がほぼほぼ無し(;^_^A
一年ほど前にTVで肩の痛みは難治性リュウマチによる事があると言われ怖くなってる。自分もそうに違いないと思っている傾向がありました(血液検査等の検査はもう受けており、医師からの診断はリュウマチではないとの事)
当院で実施したこと
◆ まずは動かすにしても本人の「怖さ」を取り除いてあげないと動かす意欲も湧かないと思い、「なぜ今、動かした方が良いか? 中の組織はどうなってるから動かした方が良い理由」をレクチャーしました。(このことについては当院HPの「症状別メニュー」の四十肩・五十肩の項目をご覧ください)
◆ ある程度は納得して頂いたのですが、やっぱり動かすのは怖いという事で、まずは軽めであまり痛くない運動療法を数日してもらって、「動かした方がいいんだ!」という実感を沸かさないと無理だと感じました。
なのでまずは肩関節の外旋運動を実施してもらうことにしました。
この外旋運動というのは、肩を上にあげる際の軸の運動なので、まずはこれがしっかり出来る=腕を上げるという事がやりやすくなるという事なのです。
まずは腕を上げれないと日常生活が不自由ですからね・・・
最初は抵抗運動なく「肘関節90°・しっかりと脇はくっつける」これを意識してもらってキッチリとしたフォームで出来るように頑張ってもらいます。
これを10回を2セット。院でも自宅でもお風呂上りに実行してもらいました。
◆ 2週間ほど経ったところ、初診の時に図った可動範囲が少々改善。本人も動く範囲が広まった事に喜んでくれたので、次に内旋運動の一環として「お尻かき運動」を10回×2セット実施してもらうことにしました。(これも当院の「症状別メニュー」に書いてあります)
◆ そのままもう一週間したところで、患者さんのモチベーションがさらに上がったのでちょっと大変だけど当院の「肩の等尺性運動の運動療法」を実施開始。
この頃にはすっかり「ちょっと大変だけど肩を動かした方が症状は良くなるんだ!」というのがわかってもらえて様で、怖がっていた以前とは打ってっ変わって積極的に取り組んでくれました。
そうこうしているうちに月日は流れ、約半年~8か月くらいで肩が全可動域に戻りました。
最初がほぼほぼ動かなかったのでかなり時間はかかりましたが、もしもっと早く来院されていたら治癒までの時間は大幅に短くなったことでしょう。
自分では一生肩はこのままだと思っていたようで、「まさか全快するとは」と繰り返しおっしゃっていたのが印象に残る患者様でした・・・
現在はしっかり仕事をされて、その後数回再発しましたが初期症状で来院されたためほんの2週間ぐらいで痛みが取れました。 初期症状のうちに治すのがすごく大切です。
でもやはりよっぽど最初の症状で苦しんでいたんでしょうね・・・2回目の再来の時は飛び込んできました(笑)
四十肩・五十肩は予後良好です!つまりあとには残ったりしません!
ただ体質的なものがあるので、再発をする可能性がありますから、当院の「症状別メニュー」に書いてあるような自宅でも出来る運動療法をしっかりやりましょう。
とにかく「初期症状の発見。しばらくして痛くなくても放置しておかず、通院&施術・折を見て運動療法」が大切になってきます。
初期症状の特徴なども書きましたので、参考にしていただければ幸いです。m(. .)m
四十肩・五十肩の治療はちょっと大変ですけれどいずれ動かさなければなりません・・・
しっかり通院してしっかり動かしましょう!もし自分で動かすのがきつかったら運動療法をしっかりやってくれる院に行った方がいいですね。
自分での動かし方が分からない方は当院の「症状別メニュー」を見ましょう・・・と最後にかる~く宣伝しておいて結びとしますかね(笑)
それではよい週末を・・・m(. .)m