ただいま準備中です。
胸郭出口症候群(肩こりからくる手~腕のシビレ・重だるさ)
肩こりと一口に言っても様々な症状があります。今回はその症状の1つです。
- 整形外科などで腕のシビレは肩や首からと言われた方
- 手や腕がつった感じがある・シビレ感がある方
- 事務仕事をしていて手のシビレがある方
- しょっちゅうシビレ感があってなかなか完治しない方
- 自分でも出来るセルフケアを知りたい方
胸郭出口症候群の主な症状
比較的軽い症状・よくみる一般的な症状
◆ 腕~手~指先のシビレ感・重だるさ (なにもしなくてもこの症状があります)
◆ 腕を上げた時に上肢~肩甲骨の痛みシビレ感
◆ ひどい首~背中のコリ感
◆ あたたまると症状が軽減・ほとんど感じなくなります
ほとんどの方がこの症状に当てはまります。
ここからは症状が進んでひどくなるとこうなります。
◆ 腕~手の血行が悪くなり青紫色になります
◆ 手・指の筋力低下による筋肉の部分がへこんでしまいます。
おどかしてしまいましたが、ここまでひどい症状になる方は滅多にいません。
あくまで放置しすぎてひどくなったら、の話です。
胸郭出口症候群って難しいんだけど、どういう意味?
「胸郭出口症候群」なんだか難しくて理解できるかな?と思わず感じますが、分かりやすく紐解きますのでご安心ください(笑)
まずは言葉から。
「胸郭」とは首~腕、胸や肩甲骨のまわりの事です。
「出口」そこから運動や感覚を支配する神経が出ています。なので「出口」です。
「症候群」とはその周りの筋などの緊張によってそれぞれの部位で絞めつけられたり、圧迫されます。
その締め付けられる部位によって、斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群(過外転症候群)と呼ばれますが、総称して「症候群」と言います。
なので3つ合わせて「胸郭・出口・症候群」です。
胸郭出口ってどうなってる状態なの?
「首~肩甲骨周りの筋肉群などの緊張によって、その周りの神経群が締め付けられて手~腕にかけてシビレ・痛みなどの色々な症状を引き起こす」
これが「胸郭出口症候群」です。
この「首周りの筋肉群」とはいわゆる主にインナーマッスル群を指してます。
インナーマッスルの役割は「姿勢を維持し続ける」のがお仕事です。
もちろん「胸郭出口症候群」のその他の原因である第一肋骨などの部分も「姿勢を維持し続ける」のがお仕事です。
「姿勢を維持し続ける」部分が疲労しすぎてる・・・という事はつまり、
◆ 原因である頸~肩甲骨周りの緊張を日常での動作で知らずにしてしまう事を知る
◆ その状態になった時に自分で出来るセルフケアを知る
という事が大切になってきます。
首~肩甲骨周りの緊張を引き起こしてしまう日常動作・よくこの症状になる方
◆ 仕事編 ◆
・ お尻を前に出して・背中を丸めて座ってる方
・ 運転が長い方
・ 工場などで下向き・上向き作業が多い方
◆ プライベート編 ◆
・ あぐらや座いすなどに長時間座ってる方
・ 横向きで斜に構えて座ってる方
・ ゴロっと横になってもずっと同じ方向になってる方
・ スマートフォンやPCの時間が長い方
・ ソファやリクライニングシートなどの時間が長い方
・ 座ったまま居眠りをしてしまう方
・・・などこの様な方が多いです。
ここにあらためて並べると分かるように、共通点は「背中が丸まって首が一定方向を向き続けてる方」なのです。
頭は約10kg。腕は5kg~7kgあると言われてます。
ちょっと想像してみましょう。
普通腕だったら10kgの物を数時間持ち続けたら筋肉などがパンパンになってしまって、とても持てたものではないと思います。
それを首~肩甲骨周りはほぼ毎日、もしくは知らずとはいえプライベートタイムもずっと「頭・腕」という荷物を持ち続けてくれています・・・
なので解決法としては
◆ プライベートではこの動作にならないように、ゴロっと横になってこまめに体位変換をしましょう!
◆ 仕事などで止む無くその姿勢になってしまう時はしっかりセルフケアをしましょう!
という事が大切になってきます。
つぎの項目からセルフケアの話になります。
主に緊張する筋肉群
セルフケア・・の前に緊張してしまう筋肉群の位置を知りましょう。
難しい話・・・とは取らないで、この筋肉の緊張してる場所を知れば自分でケアする時に役に立ちますので、しっかりチェックしましょう!
◆ 斜角筋群
首の全面。のどぼとけの両脇。顎と首のつけ根部分~鎖骨の真ん中あたりにくっついてます。
この筋肉の間に「腕神経叢・わんしんけいそう」という神経の大きな幹が通ってます。そしてその部分の神経は腕につながってます・・・ 「胸郭出口症候群」では最重要の部分です。
(小胸筋の部分の図に「腕神経叢・わんしんけいそう」の通り道が書いてありますので参考にしてみて下さい)
◆ 板状筋群
首の後ろの背骨に沿ってついてます。 深い位置にあってとっても小さい筋肉なので、細かい部分まで血行を良くしようとするなら、ストレッチの方が効果が高いです。
この筋肉は斜角筋と一緒になって首を支えてる筋肉です。
◆ 小胸筋
ムキムキマンのたくましい胸は「大胸筋」。 その下に指2本くらいの太さの筋肉が胸の真ん中より肩の方向に向かって斜めについてます。
この筋肉は首~腕のバランスを保ってるだけではなく先程紹介した「腕神経叢」が下に通ってますので、ここも「胸郭出口症候群」のケアとしては重要な部分になってます。
この図が斜角筋・小胸筋の間や下に「腕神経叢・わんしんけいそう」が通ってる道筋になります。
筋肉が緊張すると圧迫されてしまう様な感じがよく分かるかと思います。
◆ 脊柱起立筋群
ここは「胸郭出口症候群」の原因になってる神経は特には通ってないのですが、首~腕などの胸郭を支えてる基盤になってます。
ここの疲労を取ってあげると胸郭出口付近の組織をしっかりサポートしてくれる結果、首付近の疲労を取ってくれますので大切です。
筋の部分に合わせてこの様なストレッチをしましょう
分かりやすく紹介するため、一部だけ上の項目と同じ言葉を書きます。
ストレッチでとっても大切なのは・・・
☆「しっかり筋肉が伸びているか意識しましょう!」
☆「背筋はしっかり伸ばした状態でストレッチしましょう!」
です! 「いまいちよく分からないなぁ・・・」と思う方は、先程上の項目で紹介した筋肉の図をみてイメージして伸ばそうとするだけで筋肉の伸びる率が変わってきます。
なかなか「伸びているか伸びていないか分からない方」はイメージが湧かない方は上の項目と下のストレッチのやり方を合わせて読んで、背筋を伸ばしてトライしてみましょう!
◆ 斜角筋群のケア
首の全面。のどぼとけの両脇。顎と首のつけ根部分~鎖骨の真ん中あたりにくっついてます。
この筋肉の間に「腕神経叢」という神経の大きな幹が通ってます。そしてその部分の神経は腕につながってます・・・ 「胸郭出口症候群」では最重要の部分です。
ここはインナーマッスルとはいえ指が充分に届きますのでしっかり顎の付け根部分までマッサージが出来るところです。
◆ 板状筋群のケア
ここはとても小さく、細部まではマッサージが出来ません。前の項目の筋肉の着き方を見て「しっかりこの部分が伸びているんだな」と意識しながらストレッチしましょう。
◆ 小胸筋のケア
ここも指が届きますのでマッサージが出来ます。しかし短時間で血行を良くするならストレッチにはかないません。 「マッサージよりもストレッチを優先」を意識しましょう!
◆ 脊柱起立筋のケア
背中を丸めるだけではなく、「背骨に沿って筋肉がくっついてるんだな・・・」と思ってストレッチをトライしてみましょう。 上の項目の筋肉の走行をもう一度確認してみましょう。
ホントの意味の根本治療とは・・・
確かに日常の動作を改善したり、疲れてしまう時間帯にセルフケアをすれば症状は良くなっていくでしょう。
しかし、再発をしないようにすると考えると、もう1つ大切な要素があります。
それは「原因であるインナーマッスル群の強化をしましょう!」です。
姿勢を維持する筋肉や組織が、もしパワーUPしたら長い時間の負荷にも耐えられるようになります。
つまりできたら運動もしましょうという事です。
しかし色々な方々を診てきて、その人その人の人生模様によってはなかなか実行できない時もあります。(子育てや介護。仕事が忙しすぎて余裕がない・・etc...)
しかし、もしいつか時間が出来る様でしたらぜひ次に紹介される運動を試してみて下さい。
◆ 「胸郭出口症候群」に効く運動療法 ◆
☆ ヨガ
☆ ピラティス
☆ 腹筋や体幹トレーニング群
☆ 水泳
☆ ダンス
☆ サーフイン
などです。
必ずダンスやサーフインしなくてはならない。などではなく、大切なポイントは
「楽しく続けられる様な何かを見つけてあげる事」です。
野球やサッカーなどは体幹のトレーニングをすることによって遠くに・正確にボールを投げれたり、足元のボールをキープするスキルがUPするのは間違いありません。
女性は体幹トレーニングをすると「くびれボディ」や「ビキニライン・ウエストラインのシェイプアップ」が期待できます。
筋肉がつけば代謝が上がって太りずらくなったりします。
運動をすれば肌などはすぐに効果がみられて張りやツヤなども良くなるでしょう。
男性だってお腹をへこましたり、人によっては「腹筋を割ってみたい」という方もいらっしゃることでしょう。
要は自分に合った「こうなりたい!」というのを見つけてあげる事です。
そして出来ればその効果が分かるような事もして、「効果が実感出来た」という事が湧かないと人間はその次の行動を起こしません。(くびれボディを目指してる方は1~2週間ごとで良いからお腹周りの写真を撮ってみましょう。最初の2週間は効果が特に分かります)
フォームや投球動作、ボールをキープしてる様子を動画に撮っても良いでしょう。
「肩こりの為に運動をする」これは私だって続けられません。
ぜひ自分に合った「こうなりたい!」を見つけて動画・写真などで「効果が実感できた!」という流れを作ってみましょう!
そして
1. 楽しく原因であるインナーマッスル群の筋力UP
2. プライベートの姿勢チェック
3. 仕事の際のセルフケア
この3つが合わさって初めて「根本治療」といえるのではないかと思います。
霞ケ関片野治療院ではこんな施術をします
当院「霞ケ関片野治療院」では、
◆ 細かい問診のあとに日常動作によって引き起こされてる原因の解明
◆ 細かな筋や組織の損傷などのチェック
◆ 手袋導子を使った細部の痛みを取るハイボルテージ療法
◆ 同じく手袋導子を使ったMCR(マイクロカレント療法)
◆ インナーマッスルのトレーニングが必要な方はトレーニングによる強化メニューを組みまして治療時にそのメニューを実行します。 家で出来るメニューも作成します。
「胸郭出口症候群」はざっといっただけでもこれだけ様々なケースがあります。
まずは当院にご相談下さるのが解決の糸口になればよいかと思います。